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全機が主役!今年も静浜の空がやってきた!





2006年5月14日、静岡県静浜基地

昨年は、
曇り時々豪雨のち快晴!と、とんでもない空を演じてくれた静浜基地航空祭。
今年は前々日から
降水確率70%を越える予報で、気分も暗雲が立ち込めていた。


しかし、懲りない空好きクロスケは、フライトを信じて「静浜」へ向かっていた。

新茶の緑がまぶしい静岡の空には、雲が立ち込める・・・・・・




だが、空は裏切らなかった!



静浜に着くと・・・・・


頭を雲の上に出した、霊峰富士がお出迎えであった!


ヤッタ〜〜!(>w< )
雷さんに
航空祭が勝た〜〜 ヽ(`0´)ノ

朝の静浜には、続々と各基地から展示機体がやってきた。

近頃は、航空自衛隊の航空祭ではあまり見なくなった、
海自や陸自の機体もここ静浜には、集まってきた。


機体数も残りわずかになった、バートルも観客の前に勇士を見せてくれた!

かなり早い時間に駐車場も開放され、会場入りした時にはまだ、時折雨が落ちる時もあったが・・

展示エリアは、ガラガラの状態に、航空機見放題の状態。


開場直後は、続々と航空機が到着する。滑走路の長さからも大型機や戦闘機の
離着陸が困難だが、小型の機体や短距離での離着陸が可能な機体がやってくる。


特に、回転翼(ヘリコプター)は大型の機体を近くで見れる最高のロケーション!


百里からも、救難のヒーロー
「UH−60」がやってきた。


地上展示機も朝の早い時間に、全機そろったようだ。

そして、ここ静浜でのメイン展示はこの小型の機体

レシプロエンジンを搭載した「T−3 練習機」だ!
長年に渡り、自衛隊のパイロット候補生が最初に乗る340馬力のマシーン!
しかし、この機体も長年の飛行時間と共に、退役がやってきた。
今年度でフライトは終了という
メモリアル・イヤーが今年なのだ。

そして、「T−3」の後を次ぐ次の航空機が「T−7」

水平対向6気筒のレシプロエンジン「T−3」から、
タービンを積んだターボプロップエンジン搭載の「T−7」
赤い「T−3」から白い「T−7」へと引継ぎが行われている。

そんなさなか・・・・

こちらにもかわいい「T−3」「T−7」が待っていた。
「T−3Jr(ジュニア)」「T−7Jr(ジュニア)」

  
排気量「50t」のかわいい機体(^_^;)、こちらはスクーターをベースに造られた
アトラクションフライト?の機体だが、人気は抜群である!

そんでもって、こちらが今年の静浜の
「特別塗装機 彗星カラー T−3」

海軍時代の「海軍航空隊藤枝基地(現:静浜基地)」で空を舞った「芙蓉部隊」
当時、名機と呼ばれた
「彗星」のカラーを「T−3」に施した今回の目玉展示。


一見すると、赤いT−3とは思えないすごいカラーの機体だ。


それにしても・・・すごい特別塗装機をつくちゃったな〜(^_^;)

この辺が、とっても静浜っぽいというか、恐れ入りましたといった感じです ( ̄∀ ̄;)

エアロックも、もちろん参加!

展示を見ていると、小雨だがポツポツと雨が落ちてきた。

通り雨のようだが、翼が布でできているピッツに雨は大敵!
すぐさまスタッフの手でカバーが掛けられた。



すぐにやみそうな雨だが、そんな時はハンガー内の展示へ行ってみよう。

ハンガー内では、T−3の機体のコクピットの公開展示が行われていた。


仮設階段で、コクピットの脇まで登れて、中をじっくり見ることができる。


メーターばっかり・・・・(◎_◎;)
さすがに、3次元運動を行うマシーンだけあって、すごい計器。

自衛隊の機体を間近で見れるよいチャンスなので、必ず体験しておこう。

体験といえば・・・・

落下傘吊り上げ体験会場・・・( ̄∀ ̄;)

こう言った体験も無料で、体験できる場所も少ないので体験しておくのもいいかも・・・・

バックのブルーシートが、お空・・・・(^_^;)


さて、アトラクションも面白いが、大型機の機内に乗ることもできる。

大型輸送機の「C−1」の機内も公開している。


お尻のハッチから順番に並んでも、この時間なら3分ほどで、機内に入ることができた。


機内には、数箇所座席も作ってあり座ることもできる。
座っている
イーヨー君を見ながら目が点になっていた自衛官の皆さん (・・;)
ありがとうございました・・・・(^◇^;)


さ〜!時間は午前9時!航空祭の幕開けである!

8時40分にテイクオフした機体4機がダイヤモンド隊形でやってきた。


「T−3」2機、「T−7」2機の4機の異機種編隊のオープニングである。

オープニングフライト終了後、4機は2機づつにわかれ、展示飛行へとうつる。

2機の「T−3」が息の合ったフライトを見せる。


「T−3」が右から来れば、「T−7」は正面からと、いった具合で観客の目を楽しませてくれる。


「通過飛行」であるが、回転半径の小さな機体は次々に頭の上にやってくる。


ハイパワーで、静かな新型機種「T−7」は低空でパスを繰り返した。


フライトを終えた4機が滑走路に帰ってくる。
ここ静浜での航空祭で、
滑走路からの離着陸はある意味貴重!ほとんどの飛行展示は
リモートと呼ばれる他の基地(滑走路の大きな基地)から上空にやってきて展示を行うので
離着陸は展示の割には少ないのだ・・・(^_^;)


オープニングフライト終了から5分、間髪いれずに次の機体が上空にやってきた!

同じ静岡県の「浜松基地」からやってきた「T−4」機動飛行だ!


2機のT−4は、小型ジェット機の特徴を生かした、キビキビしたフライトで観客を沸かす!


ブルーインパルスにも使われている機体は、今回参加ができなかったブルーの分も
フライトに気合いが入っていた感じで、見事なタックを見せてくれた。


空をにぎわせたT−4は、最後にタッチ&ゴーを見せる為、超低空で滑走路に進入してくる。


小さな機体に2機のジェットエンジンを搭載した「T−4」は滑走路に悠然とタッチをして去っていった。

カッコイイ〜(>w< )!
よく見ると、滑走路脇に隠れていた
「キジ君」もビックリして顔を上げていた。

興奮冷めやらぬ、「T−4」の去った5分後・・・・又も空には鋭い影が・・・

石川県は「小松基地」からやってきた最強の戦闘機!
「F−15 イーグル」の登場!


F−15は、湿度の高い空に
アフターバーナーを焚きながら、
轟音とバイパーを刻み、最強の機動飛行を見せてくれた。


2機のF−15は、ハイレート、360度ターン、ハイスピードローパスと
基地上空を通過する時には
、アフターバーナーを焚き続ける状態!


低速でのパスも翼面積の広いF−15のお家芸!シャッターを切るには最適!

でも・・・・

ここは、本当に航空機が近くを飛ぶな〜 ( ̄∀ ̄;)
あまりにも、近すぎでこんな風に写ってしまう事もしばしば・・・・・(^_^;)


右へ左へと、ターンを切るたびに、湿度の多い空は翼の両端からバイパーを
発生させ、カッコイイ姿を空のキャンバスに絵描いていた。


う〜〜〜ん、この迫力!

メチャカッコイイ〜〜(>w< )!





さて、さて・・・「F−15」の起動飛行を終えて又も5分後今度は往年のシルエットが現れた。

茨城県「百里基地」所属の偵察部隊
「RF−4E ファントム」の登場!


こちらは、「訓練飛行」と言うことで起動飛行とは違うのであるが、30年近い歴史の
古い機体は、思い体にムチを打つように、
偵察任務を披露してくれた。


直線的なパスが多いが、エンジン音は
「ぴか 1」!基地上空でアフターバーナーを点火すると
周囲の物音は一切聞こえなくなり、我々の側にいた犬はビビリまくっていた・・・(^_^;)

さすがは、
空の忍者!迷彩色ファントム、轟音を静浜の空に残して消えていった。


滑走路への離着陸が無いので、続けざまに展示機がやってきて、いそがしい航空祭だ・・・(^◇^;)


お次は、航空祭恒例の「救難展示」こちらも茨城県百里基地所属の救難部隊による展示なのだが・・

あれ?なんか・・・・すごい低空からのハイレート離陸だぞ?

なんと!放送を聴いていると・・・「救難展示」でなく
「UH−60の起動飛行」と言ってるじゃないか!ヽ(`0´)ノ

普段の救難展示も非常に素晴らしい展示だが、たまにはヘリのイーグルと呼ばれる
「UH−60」の起動飛行もいいですね〜(*^-^*)


上下、左右、前後と3次元の運動能力をフルに発揮した展示は観客の目の前までやってくる!


素晴らしい機動力を見せてくれたこの機体が、日夜災害時などの救難活動任務に
着いていてくれると思うと、なんとも心強いじゃないか〜(*^-^*)


隊員さんも機体も、頑張ってくださいね〜o(^0^)o


続きまして・・・・と言うか、間髪いれずに次の展示の開始!

埼玉県「入間基地」所属の大型輸送機!「CH−47」のフライトの開始だ!
この時間になると、青空も見え始めたが、反面「もや」がではじめ、富士山もかすみぎみに・・・


こちらの展示も「起動飛行」ということで、大型のヘリがガンガン空を駆け巡った!


う〜〜〜ん、デカイ!
さすがに、コレだけでかい機体の展示は大迫力だ!


次の展示は陸上自衛隊「明野基地」所属の「OH−1」の起動飛行とあるのだが・・・?
あれ?展示エリアに「コブラ」はいたけど、OH−1はいたかな〜?と思っていると・・・

「明野基地所属のOH−1の展示はキャンセルとなりました」とのアナウンスが・・・



まあ〜航空祭に
サプライズは付き物

この時間にカメラのバッテリーでも交換しようと思っていると・・


ブ〜〜〜ン!と低いプロペラ音聞こえてきた・・・

あれ (・・;)?


いきなり、プログラムには無い「T−3」の編隊飛行が始まったじゃないか!
キャンセルになったフライトの時間に、いきなりこの編隊飛行の実施!

うれしすぎる〜o(^0^)o


5機の「T−3」は、編隊の機数を変えながら、次々に飛行を繰り返していく。


プロペラ機とは言え、この機動性とエンジン音をもう聞くことができないと思うと寂しい気がする。


そんな、寂しさを良い思いでになるようにと、主催者側の心意気が感じる展示だ。


信頼のあるレシプロエンジンを搭載した機体の過密な編隊飛行でのターン!


見逃せない、今回の展示飛行だ!


展示を終えた機体が、滑走路に滑り込んでくる。

あれ〜〜〜〜!(^_^;)

どなたか、
小柄な方が後部座席に乗ってるような気がするのだが・・・・?

くまさん。。。。。。(・・;)

恐れ入りました〜〜 m(_ _)m


次の米軍所属のF−16ファイティング・ファルコンの飛行展示も都合でキャンセルとなったが、
その時間まで、十分に使って「T−3」のサプライズフライトがあり、次は「T−7」のフライトだ!

「プ〜〜〜〜〜〜ン」と、「T−3」に比べて
甲高いエンジン音を響かせて飛び立つ
「T−7」


スマートなフォルムで舞い上がった新型の訓練機は、静浜のこれからの標準型機体だ。


スピードは早く、パワーは強く、音は静かな「T−7」。最新という言葉を象徴するフライト!


しか〜〜し!

機動能力は高いらしくカメラアングルには、事欠かないフライトを見せてくれる。


まあ〜直線的なフライトのジェット機と比べて、小回りの聞く「T−7」の飛行は
フレームからいきなり消えるので、ちょい大変 ( ̄∀ ̄;)


もちろんタッチ&ゴーも披露してくれたが、滑走路エンドにいた我々からは、
かなり遠い場所となり、微妙な写真になってしまった・・・・( ̄∀ ̄;)

フライトを無事追え、「T−7」が帰って来た。

陽炎がゆらゆらと上がりだした滑走路を滑るように進む機体。


う〜〜〜ん!これまたカッコイイ〜〜(>w< )!

午前のフライトは、十分に堪能でき、ここでお昼休みとなる。

空にも、青空がかなり見えだしてよい感じになってきた。

展示会場では、
「T−3Jr」と「T−7Jr」のアクロバット飛行?も行われた。

それにしても、すごい観客の数・・・( ̄∀ ̄;)

お昼休みも、まっ〜〜〜〜たりと、ひばりの鳴き声と共にすごしたら、
午後の展示の始まりだ

午後の一発目は、基地の反対側にある
「静岡県警」のヘリ「AS365N3」の展示飛行から開始だ。

ある意味、一番身近な存在ともいえる
「空飛ぶ、おまわりさん」のフライト。

そんな、県警のフライトは、それなりに質素な感じかと思っていたが・・・
自衛隊の航空機に負けるどころか、今日の主役といわんばかりの
パワーフライトが開始された!


ハイスピードでのパス、急上昇!急旋回!
自衛隊の機体とは、塗装の雰囲気もかなり違い、
派手なカラー派手なフライト
観客の目線を釘付けで、お昼あけの眠気を吹き飛ばすのには、派手すぎるフライト〜!


離陸場所も、会場の向う正面ということで、駐車場地区の脇から上がる為、
基地の南側で待っているファンは身近なテイクオフに騒然となっていた。

そんな、県警ヘリのフライトで気分も一気に沸騰した観客の頭上に現れたのが・・・

「岐阜基地」からやってきた最新型戦闘機「F−2」だ〜〜!

「F−16」をベースに開発された機体は、小型で高速!カメラ泣かせだがすごい!


両翼の付け根からも上がるベイパーは、空気中の水分が急激な圧力変化により
自然発生したもの、それだけ空気を切り裂いているという証拠だ!


試作機特有の
派手な塗装は、観客の目を釘付けにする。


アフターバーナーを点火すると、すごい機動性を見せる反面、
観客の目の前をゆっくりと着陸寸前状態で高度を下げての低速パスは
肉眼でもパイロットを確認できるようなフライトになる。

コレも、カッコイイ〜〜〜!(>w< )

こうなると、もう
全部が主役状態!さて次は唯一の民間参加飛行!

エア・ロックによるアクロバット飛行でございます〜〜!


アクロバットを主とした複葉機の「ピッツ」にはスモーク発生装置も積んでいる。
超低空で滑走路を抜けると、パイロット「サニー」のアクロの始まりだ!


一気に急上昇!空に一本のスモークを残しながらエアロックは進む!

上空からは、パイロット「サニー」の声が無線を通して直接会場に流れる。
上空で気さくに話をするサニーは、
絶叫と同時に過激なアクロを開始した!


大空で回転する「ピッツ」
スモークは正確な機体の操縦の証であり、大空をキャンバスにアーチストとしての技を見せてくれる。


アメリカンなミュージックに、女性の粋なアナウンス!

これぞ、エアロックのアクロバットだ。

久々に感じたこの雰囲気に酔いしれたファンも大勢いたはず。



アクロは、次々に披露され、頭の上で行われるフライトに
悲鳴を上げる観客もいる。


う〜〜〜ん、それにしても・・・・このフライト・・・すごい!
できれば飛行機は前に進んでほしいのだが・・・(^_^;)

エアロックのフライトには、常識は通用しないようだ、お尻の方に飛行機が進むのは、
見ているこっちの方が、不思議な感覚になってしまう・・・!


次は、どっちにカメラを構えたらいいのかワカランな〜

?(゜_。)? フェ〜〜〜?





エアロック・パイロット「サニー」の操る「ピッツ」は複葉機だけに逆光のなかでも
素晴らしい被写体になってくれる。


やはり、かっこよすぎる〜〜〜(>w< )!


ふう〜〜〜(´∀`∩


なんだか、
具の多い『特製ちゃんこ丼』のような、航空祭だが
とうとう最後の主食、
「T−3」のお別れフライトになってしまった。


今年度で引退する「T−3」が最後の晴れ姿を滑走路の向こう側に姿をあらわした。

最初に2機が離陸、直後に左右に旋回し、後発の3機の離陸直後に左右に着き
5機編隊の隊形でのフライトとなる。


そして、最後のフライトの先頭は
記念塗装機「彗星T−3」だ〜〜!


この塗装もすごいが、その機体がフライトをするのが本当にすごい!

編隊を4機と1機のソロに分けて、フライトは続く

ソロ機は、次の編隊通過までの間、機動性を生かしたフライトで観客の前を通過する。


まだまだ飛べそうな機体だが、コレで本当にお別れである。
小さなおじいちゃん飛行機は、力いっぱい空を駆け抜けていた。


4機のダイヤモンド隊形で突入してきた「T−3」先頭の機体の色が目立つ。

編隊を3機と2機にわけ、2機のソロが展示飛行を行う。

息の合った2機は、アクロバットとも思えるようなターンや通過を繰り返す。


3機の編隊も機体の色が、はっきりとわかるような深いターンを観客に見せる。


正面からのレベルオープナー!
3機の「T−3」が静浜の空に広がった!


それにしても、すごい!すごい特別塗装機だ!
それ以上に、
この機体を飛ばしてしまう「静浜基地」が一番すごいと思う(^_^;)


「T−3」は、数え切れない数の空の清栄たちを送り出してきた。
そんな、機体が最後に『さよなら』を空に書いているような感じだった・・・



フライトを終え、地上に降り立った「T−3」


エンジン音もなぜか、精悍な感じに聞こえる。


多くの清栄たちを送り出した、大きなおじいちゃんは観客の惜しみない拍手の渦の中に戻ってきた。





今までありがとう。お疲れ様・・・「T−3」





昨年から静浜基地航空祭に足を運んでいるが、今回本来の静浜流航空祭を体験できた。
コレが最後の展示飛行となる「T−3」もあれば、これからの頑張りに期待する「T−7」もある。


航空自衛隊としては、小さな小さな飛行場であるが、パイロットの育成には避けては通れな




登竜門 「静浜」



空への第一歩を垣間見る事ができる貴重で且つ内容の濃い航空祭だった。




来年も絶対に行こう。





ちなみに・・・

基地内には、「航空機に注意」と言う標識が設置してありますが、
観客の方は、空ばかり見ていると足元が危険ですので、ご注意ください。 (´∀`∩





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